第40章

二つのラインを同時に進め、和也の分析スピードを上回らなければならない。

スマホの画面が再び点灯した。

葵は視線を落とした。沈硯秋からのメッセージだ。たった一言だけだった。

「今日の午後、寧々が和也に会った。封筒を一つ持っていた」

葵の親指が画面の縁で止まる。三秒、五秒。

返信はしなかった。

スマホを裏返しにしてデスクに置く。

そしてキーボードを引き寄せ、コードエディタを開き、スケジューリング層の四つ目のインターフェースの実装コードを書き続けた。

静かなオフィスにタイピング音が響き渡る。均等で、正確なリズム。

画面上の文字列が、一行また一行と増えていく。

和也は封筒の中の資...

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